身体に負担をあたえない”理想的な寝姿勢を保つ”ことが重要です
理想的な寝姿勢とは?
眠りが深くなり肩こりや腰痛の改善につながる寝姿勢
正しく立った姿勢(正常立位姿勢)。それをそのまま寝かせた状態が、最も身体に負担を与えない寝姿勢です。
正常立位姿勢とは、立ったときに耳、肩、腰、ひざ、くるぶしが一直線に並んでいる姿勢で、そのまま寝かせた状態。正しい姿勢を保つことで身体全体の緊張を和らげ、ストレスを軽減します。頸椎(けいつい)が安定すると気道が拡張して呼吸がラクになり、いびきの軽減にもつながります。
背骨や腰椎(ようつい)が安定すると椎間板の負担が減り腰痛の改善につながります。
寿楽会大野記念病院院長、山内伸一先生にお聞きしました
なぜ、正しく立った姿勢が理想的なのですか?
人間が立ったときの姿勢は、脊椎(せきつい)が軽いS 字を描いています。その状態が、もっとも身体に負担を与えないバランスのよい姿勢なのです。たとえば、猫背になったり、首が前に出ると肩から背中の部分が引っ張られて、肩こりになります。さらに、猫背姿勢で首のカーブがくずれると、それを補正しようとする腰椎部分に負担がかかります。また、腰のアライメントが崩れると、その乱れを調整する首(けいつい部分)に負担がかかるといった具合に、不良姿勢は身体全体のバランスを崩して痛みの悪循環を引き起こしてしまうのです。
正しい寝姿勢を保つためには、どのような寝具が必要ですか?
枕に関しては、正常立位姿勢を寝た状態のまま保持できる枕の高さ。そして、そのままの姿勢で寝返りがスムーズに打てる高さが必要です。敷寝具も同様に、正常立位姿勢を保持できて、寝返りが打ちやすいこと。寝返りが打ちにくい敷き寝具で寝ていると、睡眠中は同じ姿勢で寝ているので筋肉内の血流が滞って、それが腰痛につながります。正常立位姿勢を保持したままで寝姿勢をつくろうとすると、自分の身体に合った寝具が理想的です。
肩こりや腰痛の改善になると同時に、身体の緊張がとれることでリラックスして、心地よい眠りを得ることができると私は考えます。
まくらの場合
低すぎると
枕が低すぎると、頸椎(けいつい)が後屈して関節に悪影響をおよぼし、寝つきが悪くなったり、腕のしびれや痛みの原因になります。
高すぎると
枕が高すぎると、頸椎(けいつい)が前屈することで気道が狭くなり、いびきの悪化や低酸素状態を生じやすくなります。
マットレスや敷ふとんの場合
固すぎると
敷きふとんが硬すぎると、背中とお尻に強い圧力がかかります。一点に圧力が集中するので血行不良が生じ、腰痛の原因になります。
やわらかすぎると
敷きふとんが柔らかすぎると、背中とお尻が沈み込みます。その結果、腰に負担がかかって寝返もしづらくなります。
身体への負担を減らす、敷き寝具の条件とは?
1.体圧分散してくれるマットレスや敷ふとん
6~7時間ほどの睡眠中、身体にかかる体圧は意識している以上に大きいものです。特に、横向き寝など敷き寝具と身体が接している部分が少ないほど、その部分に重点的に体圧による負担がかかってしまいます。
身体に負担をかけないために、体圧分散できるマットレスや敷ふとんを選ぶことがとても重要です。
2.理想的な寝姿勢をキープできること
姿勢を正して立つと、自然に耳、肩、膝が一直線に並びます。それをそのまま寝かせた状態が、最も身体に負担を与えない寝姿勢です。
全身の緊張を和らげてストレス軽減につながると同時に、呼吸が深くなり酸素を多く取り込むことで、朝スッキリとした目覚めにつながります。
3.寝返りがしやすい、適度なやわらかさ
人は一晩で平均20~30回寝返りをうつと言われています。それは、身体にとって必要なことであって、長時間、同じ姿勢で寝ていると血液の循環が悪くなり、痛みなどの原因になります。
マットレスや敷ふとんは、柔らかすぎず硬すぎず、寝返りがうちやすいものを使う事で、朝まで熟睡できます。
オーダーメイドでつくる理想的な寝姿勢
体型は十人十色!!だから、寝具を身体に合わせる
安眠堂「枕家」は、長年にわたって何万人もの方の体型を調査。その結果、体型は大きく6 種類のパターンに分類されることが分かってきました。しかも、身体のカーブのラインは人それぞれに少しずつ異なり、必要な枕の高さや敷き寝具のバランスもお一人おひとりによって異なります。
全身の体型を側面と背面から測定し、体型に合わせた寝具をお使いいただくことで、仰向き寝、横向き寝どちらでも理想的な寝姿勢をつくることができ、理想的な睡眠ができるという結論に達しました。
「身体に合わせた敷き寝具」で眠ることで、睡眠の質が改善されることが分かりました。
試験方法
身体に合わせた敷き寝具と同素材の合わせていない敷き寝具を、それぞれ一夜使用した睡眠をとり、起床後に睡眠質問票での評価。
評価方法
- セントマリー病院睡眠質問票
- OSA睡眠調査票MA版
被験者
30歳以上、65歳以下の健常男女18名
試験資料
- 身体に合わせた敷き寝具
- 合わせていない敷き寝具
- ※ 感じ方、効果には個人差があります。
- ※ 疲労軽減や睡眠の質改善を保証するものではありません。
- ※ アンチ・エイジング医学-日本抗加齢医学会雑誌 vol.11 No.6 より
疲労医学の視点から「身体に合わせた敷き寝具」の抗疲労効果が実証されました。
試験方法
「身体に合わせた敷き寝具」と同素材の「身体に合わせていない敷き寝具」をそれぞれ一夜使用した睡眠をとり、起床後に精神負荷作業を4時間実施した際の自律神経機能を評価。(作業前・作業中・休息後の4回実施)
評価方法
自律神経機能評価
(交感神経・副交感神経のバランスから疲労の程度を評価)
グラフ(HF%)は、副交感神経機能を反映するHF%の変化を示す。※疲労前からの変化にて評価
被験者
30歳以上、65歳以下の健常男女18名
試験資料
身体に合わせた敷き寝具
自然立位にて測定した側面・背面の形状データとBMIのデータから身体に合った沈み込みとなるように作製。敷きふとん・枕の両方を同時に合わせる。
合わせていない敷き寝具
「身体に合わせた敷き寝具」と同素材を用い、敷きふとんは頭から足もとまで硬さが均一となるように作製。(全面大キューブ)枕も表層が均一な高さとなるように作製。
- ※ 感じ方、効果には個人差があります。
- ※ 疲労軽減や睡眠の質改善を保証するものではありません。
- ※ アンチ・エイジング医学-日本抗加齢医学会雑誌 vol.11 No.6 より